熊本県立玉名高校 同窓会会長の徒然日記

頼まれごとは試されごと^ ^

令和5年11月18日 在京玉高会総会•懇親会席上でのご挨拶

ご挨拶

『映画東京物語』と

『俳優笠智衆玉高先輩』

全国の同窓会支部及び同窓会地区制度

について

玉高同窓会   

会長 岡田 信之

 前略、本日は「在京玉高会2023年度総会•同窓会」お招きいただき、まことにありがとうございます。関東在住の玉高同窓生の皆さまにお会いできることとても楽しみにしていました。

 

 本日は直々に皆様に願いがあります。と申しますのは映画のお話です。皆さん、「東京物語」という1953年制作の小津安二郎監督の映画をご存知ですか。11年前の2012年版、英国映画協会発行の「サイト・アンド・サウンド」誌が発表した、世界の映画監督358人が投票で決める最も優れた映画に、小津安二郎監督の「東京物語」(1953年)が選ばれました。また同時に批評家ら846人による投票でも同作品は3位だったのです。その10年後の昨年2022年には同様に第4位に選考されました。9年後の2032年には再び首位に返り咲くのではないかと評されているような素晴らしい映画です。その映画の主演男優が我らが大先輩俳優の「笠智衆氏」なのです。

 

 ここで今年玉高同窓生の中から新進気鋭の映画監督お2人が活躍していることを報告いたします。1人は柳明日菜さん(18歳)、もうお1人は有働佳史さん(39歳)です。前者は玉東町木葉出身で、ふるさとと玉名高校を舞台にして、ご自分で主演を演じ熊本出身の俳優高良健吾さんらを交えて「レイニーブルー」という新作映画作りの真っ最中の映画監督です。後者はテレビ業界出身で今大活躍している新進気鋭の映画監督です。11月18日現在熊本市大牟田市で最新作「女優は泣かない」が上映されています。

 そして個人的なお話ですが、私は玉名市繁根木のかつての皆さんご存知の老舗映画館「大洋館」の隣に生まれ住んでいました。小学校時代は毎日映画を見ていたイタリア映画「ニュー•シネマ•パラダイス」に出てくる「トト少年」のような生粋の映画少年です。そんな生い立ちですので、5年前のこの同窓会会長就任当時から「東京物語」の主演俳優の我らが母校の大先輩「笠智衆氏」の功績をもっと讃えねばならないのではないかと訴えていました。

 玉高創立115周年の際、全国の同窓生の皆様からの浄財で金栗四三先輩の銅像新玉名駅玄関前に見事に建立(けんりつ)されました。実は今の段階では全く私案なのですが、その像のお隣に

「世界一の映画『東京物語』の『主演男優笠智衆氏』の銅像

を制作したいのです。ぜひその東京物語の本拠地である在京玉高会や、ここ関東在住の同窓生の皆様からのご協力、ご支援をいただきたいと願っております。

 金栗四三さんもお一人では寂しいことだと思います。ぜひお二人揃って玉名の玄関でお迎えして欲しいものです。

 

 もう一つ、私は今後もずーっと全国全世界の玉高同窓生の皆さんと繋がりを持ちたいと思ってます。支部のない東北、北海道も支部の扱いに準じて「地区」としてケアしていきたいのです。今後具体的な策は未定ですが、まずは地区の連絡員さんをおひとり決めて、電話連絡から始めたいのです。そして将来、数年に1度はその地区での地区同窓会を開きたいなと思っています。ぜひお力添えをお願いします。

 

以下参考資料です。

【令和5年11月に東京物語を検索してみました。】

「映画「東京物語」はなぜ超名作中の名作なのですか。海外の評価はめちゃ高くて英国でも映画ランキングで歴史上1位とかに選ばれてますが、一般の日本人の評価はイマイチですよね。

 この映画のどこ がめちゃくちゃすごいのか、解説お願いします(^^;)」

 

ベストアンサー

2015/4/28 14:07

 この映画『東京物語』についてはカメラワークがいいとか、ストーリーがいいとか言われていますが、海外で評価されている真の理由はそれだけではないと思います。

  この作品は60年以上前の作品です。これが世に出た時、欧米で大作映画と言えば、聖人や王侯貴族や将軍や大富豪の話であり、ストーリーも冒険談や戦争や歴史的大事件のものでした。でてくる人物も常人を超えたヒーローやヒロインや悪人でした。

  一方、『東京物語』はどこにでもありそうな平凡な家族の、どこにでもありそう平凡な話を、ひたすら日常的な会話でつづられたものです。主人公はさえない初老のおやじであり、このどこにでもあるような、ごくごく平凡な内容を、小津安二郎はあたかも大作映画を描くかのように、丁寧に丁寧に、ひとつひとつの細部にこだわりながら、手間暇かけて映画にしました。そうすることで、小津安二郎は、一人の平凡な人間が、人類の普遍的な問題を抱えながら、乗り越えていく姿を描き、見る人に新しい英雄の形を提示したのです。

  この映画が出た当時60年前までは、欧米は工業化と大衆化の中で1個人の存在は飲み込まれ、個人の尊厳や価値は失われていく途中でした。それを知識人たちはただ黙って見ているしかなかったのです。ところが、小津安二郎という監督が日本に現れ、『東京物語』において、どんなに平凡に生きる平凡な人間でも、深い人生の問題に直面してそれを乗り越えていく姿は、まったく聖人や英雄と変わらないことを映像で証明しました。それは、この現代でも個人には尊厳や無限の価値があるという完全な証明であったのです。

  欧米の知識人にとって、それは衝撃であり、思想革命であり、20世紀の新しい福音書となりました。実はこの映画をきっかけにして、後述のようにやがて世界中の人々の価値観やモノの見方は変わり、結果的に多くの国の社会体制や国際政治までも劇的に変えてしまうのです。

  東京物語』は多くの著名な海外のランキングで、上位に選ばれています。英国映画協会の2012年度「映画監督が選ぶベストテン」第1位、同:「映画批評家が選ぶベストテン」第3位:仏カイエ・デュ・シネマ誌の「史上最高の映画100本」の第14位:英国ガーディアン紙の「歴史上最高の芸術映画」第4位などなど、その数は限りありません。

しかし、それ以上に世界にとって重要なのは、この映画が世界をリードする思想家たちに与えた影響です。例えば、スーザン・ソンタグアメリカの著名な知識人・人権活動家)やロジャー・イーバート( ピューリッツァー賞を受賞した映画評論家)・リチャード・ウィルソン(イギリスの有名なブロードキャスター)といった、熱烈な「東京物語」のファンの人たちです。そういった著名な映画監督や人権活動家や政治家や団体の活動を介して、「東京物語」の思想は全世界に広がっていくのです。

 "It changed my way of thinking about acting" - リチャード・ウィルソン 

 つまり、21世紀の全世界の人間観のルーツはこの映画にあります。だから「めちゃくちゃ」すごいのです。

 

【『東京物語』もうひとつの検索】

海外の映画監督が世界No.1評価 小津安二郎監督の東京物語はなぜ名作なのか?

あおけん / terasu合同会社 CEO

2020620 08:40

「おはようございます。ドドルあおけんです。」

 今日はウディ・アレンマーティン・スコセッシクエンティン・タランティーノなど、そうそうたる映画監督がNo.1に推し、英国映画協会(BFI)の2012年「映画監督が選ぶベスト映画」部門で1位に輝いた『東京物語』について書いてみたいと思います。

この映画が気になったきっかけは、苦手なイギリス英語に慣れるためにBBCポッドキャストを朝散歩の時に聞いているのですが、その中で『東京物語』について、映画専門家らしい人たちが3人くらい出てきて、いかにこの『東京物語』が素晴らしいかということを熱く、延々と語っていて、そこまで言うなら何かあるに違いない、というところからです。

目次

  • 海外での高い評価
  • 東京物語
  • 小津安二郎監督
  • 小津監督のアプローチ
  • 小津監督が実現しようとしたもの
  • 偏執的とも思える完璧主義
  • 外国人評: ジャパン・タイムズの学芸部門の記者イーデン・コーキル氏
  • まとめ: 

 

  • 海外での高い評価

 日本国内での評価と海外での評価というのは意外とギャップがあります。例えばですが、海外で有名な日本人をランキング形式で紹介しているサイトのベスト5は、1位の本田圭佑選手を除いて後はクリエイターです。(22の国・地域/2万人)

1位 本田圭佑(サッカー選手)

2位 宮崎駿(アニメ監督)

3位 村上春樹(作家)

4位 黒澤明(映画監督)

5位 鳥山明(漫画家)

日本のマンガ、アニメ、小説、映画、こういったものが諸外国に与えている影響がかなりあるということですね。

 今回ご紹介する『東京物語』が脚光を浴びた「映画監督が選ぶベスト映画」の集計を行った英国映画協会(British Film Institute ,BFI)は、1933年(昭和8年)にイギリス国内の映画促進(教育上の役割を含む)を目的として設立されたこの種の機関では世界最古で大変権威あるところで、その意味ではこの機関主催のコンテストの受賞はとても栄誉なことです。

 10年に一度、投票は「映画監督」358人と「批評家」846人によってベスト作品が選ばれるようですが、映画監督からは、ウディ・アレンマーティン・スコセッシクエンティン・タランティーノなど映画製作のプロ中のプロが西洋にたくさんある映画を押しのけて推し、見事No.1に輝いているのです。さらに批評家部門でも3位にいます。

 

「映画監督が選ぶベスト映画」

1位:『東京物語』 小津安二郎監督 笠智衆主演男優

2位:『2001年宇宙の旅』 スタンリー・キューブリック監督

2位:『市民ケーン』 オーソン・ウェルズ監督

4位:『8 1/2』 フェデリコ・フェリーニ監督

5位:『タクシードライバー』 マーティン・スコセッシ監督

6位:『地獄の黙示録』 フランシス・フォード・コッポラ監督

7位:『ゴッドファーザー』 フランシス・フォード・コッポラ監督

7位:『めまい』 アルフレッド・ヒッチコック監督

9位:『鏡』 アンドレイ・タルコフスキー監督

10位:『自転車泥棒』 ヴィットリオ・デ・シーカ監督

どうしてそこまで評価されているのか?まずは『東京物語』の大枠を見てみます。

 

 いつものようにWiKiから抜粋です。

東京物語』(とうきょうものがたり)は、1953年に公開された日本映画である。監督は小津安二郎、主演は笠智衆原節子。モノクロ、スタンダード・サイズ、136分。

 上京した年老いた両親とその家族たちの姿を通して、家族の絆、夫婦と子供、老いと死、人間の一生、それらを冷徹な視線で描いた作品である。

 戦前の小津作品、特に『戸田家の兄妹』などにすでに見出されるテーマだが、本作でより深化させられることになった。

「ロー・ポジション」を多用し、カメラを固定して人物を撮る「小津調」と形容される独自の演出技法で、家族を丁寧に描いている。家族という共同体が年を経るとともにバラバラになっていく現実を、独特の落ち着いた雰囲気でつづっている。

 主なオマージュ作品にヴィム・ヴェンダースの『東京画』、ジュゼッペ・トルナトーレの『みんな元気』、侯孝賢の『珈琲時光』、ドーリス・デリエの『HANAMI』、山田洋次東京家族』がある。

 決して楽しいハッピーエンド作品ではないですが、家族の絆、夫婦と子ども、老いと死など誰もが関わらざるを得ない普遍的なテーマを掲げている作品で、だからこそ国境を超えて支持を集めているようです。オマージュがたくさんあるのは影響力の高さを表していますね。

 

 ついでに小津監督についても抜粋。

小津 安二郎(おづ やすじろう、1903年(明治36年)1212 - 1963年(昭和38年)1212日)は、日本の映画監督・脚本家。

「小津調」と称される独特の映像世界で優れた作品を次々に生み出し、世界的にも高い評価を得ている。「小津組」と呼ばれる固定されたスタッフやキャストで映画を作り続けたが、代表作にあげられる『東京物語』をはじめ、女優の原節子と男優の笠智衆と組んだ作品群が特に高く評価されている。

伊勢松阪の豪商・小津家の子孫にあたり、一族には国学者本居宣長がいる。日本映画監督協会物故会員。

戦争〜復興期の日本を生きた人ですね。復興の中で家族のありようが徐々に変わっていく時期と重なります。一族に本居宣長はすごい。

  • 小津監督のアプローチ

 小津監督が築き上げた「小津調」とはどんなものだったのでしょうか?ポイントをひろってみたいと思います。

ムダを削っていく撮影の手法
・低い場所にカメラをおいてとる
・カメラを固定してショット内の構図を変えない
・人物を相似形に画面内に配置する
・クローズ・アップを用いず、きまったサイズのみでとる
・ワイプなどの映画の技法的なものを排する

独特の演出
・人物がカメラに向かってしゃべる
・日本の伝統的な生活様式へのこだわり
・反復の多い独特のセリフまわし
・同じ俳優・女優が繰り返しキャスティング

 

  • 小津監督が実現しようとしたもの

 評論家の佐藤忠男氏によると、小津監督は画面から一切の不純物を排除するというポリシーをもって映画制作を行っていたようです。
小津監督自身もその嗜好についてこう語っています。

「私は画面を清潔な感じにしようと努める。なるほど汚いものを取り上げる必要のあることもあった。しかし、それと画面の清潔・不潔とは違うことである。映画ではそれが美しくとりあげられなくてはならない」

 さらに、美しさへのこだわりは徹底的で、撮影に臨んでかならず自分自身でカメラを覗き込んで厳密に構図を決め、その構図は計算しつくされたものだったといいます。
例えば、食事の場面で一見無造作に置かれているようにみえる食器類も形を含めてすべてバランスを考えていたし、カラー映画の時代になると、色調にもこだわり、形の面でも色の面でも計算しつくされた映像を作り上げていたといいますから、まさに映画監督というよりも伝統工芸の職人に近いかもしれません。
日本画家の東山魁夷氏は、小津監督の『秋日和』を「構図の端正、厳格な点と美しい色の世界にひかれる」と語っています。

 

  • 偏執的とも思える完璧主義

 さらに、小津が求めた画面の完璧さは小道具や大道具の配置、色調にとどまらず、演じる俳優たちにも求められたといいます。
俳優の位置、動きから視線まですべて小津監督の計算したとおり実行することが求められ、少しでも俳優の動きと小津監督のイメージとズレがあると、際限なくリハーサルが繰り返されたといいます。

 たとえば『麦秋』という映画で起用された女優淡島千景さんは、原節子さんと話す場面で小津からNGを出され続け、20数回までは数えたがその後は回数を忘れた、と語っていますし、同様に『秋刀魚の味』で岩下志麻さんは巻尺を手で回す場面で何度やってもOKが出ず、岩下さんはNGを80回まで数えて後はわからなくなったといいます。

 さらに、小津監督は自分の中でイメージが完成されていただけに、俳優さんが自由に「演技」をすることを好まなかったといいます。
 笠智衆さんは『父ありき』の撮影前に小津監督から「ぼくの作品に表情はいらないよ。表情はなしだ。能面で行ってくれ」といわれたと言っています。

 次に外国人の『東京物語』評をご紹介してこの記事を終わりにしたいと思います。

 

  • 外国人評: ジャパン・タイムズの学芸部門の記者イーデン・コーキル氏

 つづいて大学でシドニー大学で脚本家・演出家・監督について研究し、現在はジャパンタイムズの学芸部門の記者として活躍するイーデン・コーキル氏の『東京物語』評です。少し長いですが、ストーリーの概略もつかめるので引用してみます。

 小津安二郎監督の『東京物語』がいくつもの海外の映画祭で上映されたのは、ヌーベル・バーグが咲き誇りし1960年代だった。当時の映画愛好家の間では大変評判が高く、いやそれ以上のもので、小津の作品に対して愛情を表明すること自体が、名誉の勲章のようなものだった。

 その理由の一つは、小津の作品が、かつて例をみないほどに「スロー」な映画だと考えられていたことだ。当時の作家主義に傾倒する熱狂的なファンの間では、この「遅さ」を楽しむ能力を持ち合わせていること自体が、監督をアーティストとして信望している証とされた。加えて、小津映画の主題とされた「日本人らしさ」は、その当時ヨーロッパやアメリカを席巻し日本ブームを巻き起こした「茶の本」に対する、映画からの完璧な賞賛とみなされた。

茶の本?気になります。メモメモ)

(中略)『東京物語』は息子や娘を東京に訪ねる老夫婦(笠智衆東山千栄子が演じている)を描いた作品だ。活気に満ちた戦後の東京で暮らすその子供達が、両親のために割く時間など持ち合わせていないと悟るまで、フィルムは秩序立てて構成されている。

 楽しみにしていた東京見物が長男の仕事の都合で中止になった2人は、長男の家の一室で佇む。ここまでは分かりやすい。だが次のカットでは、老夫婦は娘の家でくつろいでいる。どうやら追い出されてしまったようだ。

 また、その娘が両親を海に近い湯治場である熱海に行かせてはどうかと弟に持ちかける。次のカットで老夫婦はもう海を見つめているのである。

 なんとも軽妙でありながら混乱させられるのだが、これが正に小津の意図するところで、老夫婦が経験しているめまぐるしさに観客も巻き込まれるよう導いているのだ。結果として観ている我々も、騒がしい都会に2人が落ち着ける場所はないことを、どうしようもなく思い知らされる。

 最終的に老夫婦を親切心をもって迎え入れたのは、8年前に戦死した2番目の息子の嫁ただ1人だった。

海外では、原節子演じる嫁が示す義理の両親への献身は、「現代的」であり身勝手な実子と比較され、家族を尊重する「伝統的」な日本人を象徴するものと解釈された。この解釈は間違ってはないが少し単純すぎるだろう。

 嫁が義父に対し、亡くなったあなたの息子を思い出さない日もあるのだ、と心を打ち明けて泣く場面がある。妙にぎこちない、未亡人の行き場を失った愛情が義父に向けられたかという瞬間である。

 ここで小津がこの役柄を伝統的で高潔な人間としてではなく、むしろ皆と同様に自分勝手、とまではいかないまでも、複雑で結局のところ利己的なキャラクターと見ているのが分かる。

 未亡人の「親切心」の根底には、たとえそれが記憶の断片でも、あるいは亡き夫の面影を誰かに投影したいという願い、何かを取り戻したいという切望がある。

 一概に伝統的でも日本的でもなく、誰もが普遍的に持っている自然な感情だ。小津作品が、自国のみならず海外でも理解され、40年前と同様に今まだ観る者を魅了して止まない本当の理由はここにある。

 

  • まとめ:

 イギリスの映画監督・批評家リンゼイ・アンダーソン氏が『東京物語』について語る内容が、小津監督・『東京物語』の魅力を簡潔にまとめているので、最後に彼の言葉をご紹介してみたいと思います。

 鈴木大拙教授が禅の悟りについて聞かれた時、次のように答えました。「全くいつもの日常的な体験です。ただし、地上から5cm離れて、の体験です。」『東京物語』は、まさにそういう映画でした。(中略)

 この作品をはじめて見た時、私はすぐに、人生を深く理解している人の作品だということがわかりました。家族、両親、そして子ども達の誰もが経験することをです。(中略)

 彼の人生に対する偉大な理解とは、誠実に生きることへの理解であり、そこにユーモアはありますが、決して皮肉なものではありません。

 だからこそ彼は、偉大な映画監督としてその名を残し、彼の作品は廃れることがないのです。

 

 最後に禅と『東京物語』がつながったのはなぜか爽快でした。

ということで、本日のお話は以上です。

明日は、エンタメの日曜日。普段やらないことをやってみようかな、ということで、有名人オススメのマンガをいくつか読んでみます。 

 

以下関連するサイトです。

 

映画『東京物語』世界が認める名作を徹底解説。「私ずるいんです」紀子の言葉の真意とは? <あらすじ 評価 考察 レビュー>

海外の映画監督が世界No.1評価 小津安二郎監督の東京物語はなぜ名作なのか?|あおけん / Doddle K.K. CEO

小津安二郎の『東京物語』はイメージよりもエグイ......でもやっぱり窮屈

東京物語は何がすごい?つまらないと言われる理由は? - セロタクブログ

「邦画『東京物語』のスゴさを一番わかってないのって、日本人じゃね?」海外の反応 - 映画

尾道に暮らす老夫婦は、東京にいる子供たちを訪ねに行く。しかし、長男や長女は生活に追われて上京してきた両親に構う暇もなく、寂しい思いをさせる。そんな中、戦死した次男の妻だけが、取り残された彼らに温かい心遣いを見せるのだった。

東京物語

東京物語:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画

海外の映画監督が世界No.1評価 小津安二郎監督の東京物語はなぜ名作なのか?|あおけん / terasu合同会社 CEO

「ラストで慟哭」できないと断った笠智衆、大げさなことが嫌いな監督を知っていたからこその拒否 「晩春」(1949年)(夕刊フジ) - Yahoo!ニュース

 

英国映画協会「史上最高の映画」 10年ぶり更新の2022年版を発表、ネット「東京物語は名作」「アケルマン!」

 

 

現在活躍が期待される新進気鋭の玉高同窓生の映画監督がおふたり。

 

有働佳史(39歳)

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%9F%B3%E6%98%8E%E6%97%A5%E8%8F%9C

 

柳明日菜(18歳)

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%9F%B3%E6%98%8E%E6%97%A5%E8%8F%9C

 

玉高の大先輩、戦時中ではありますが、日本の歴史を変えた人物おふたり紹介します。

 

五十嵐勇博士(玉高前身の旧制玉中卒業生)

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%94%E5%8D%81%E5%B5%90%E5%8B%87

 

中川州男(くにお)中将(玉高前身の旧制玉中卒業生)

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%B7%9D%E5%B7%9E%E7%94%B7